酸素吸入は医療的ケア

いつも応援をありがとうございます。手芸が趣味の三姉妹の母Imoanです。長女(中1)が昨日カテーテル入院から無事に退院して帰ってきました。ちょうど長女のサチュレーション(血中の酸素飽和度)が下がり始めてから丸一年になるのですが、今回の治療でやっとやっと進行していた低酸素血症が改善されたかもしれません。自宅で常にサチュレーションを測っているわけではないので何とも言えませんが、入院中のモニターを観察していると、どうもいつもより5%くらい高いような。。。だとしたら酸素をつけていなかった時代と同じくらいに改善されているかもしれません。やった~!と言っても、元々が低くて体の成長にも発達にもブレーキをかけていたように感じるので、酸素ボンベを外すほどではありませんが、ちょっとでも本人が楽になったら色々な面で良い影響が出るんじゃないかと思ったりします。今日は娘のサチュレーションと酸素吸入にまつわるエピソードを書きたいと思います。

長女の場合、小学6年生になる前は酸素吸入は就寝時のみで昼間は酸素なしで安静時に80%前後でした。動くと75%前後まで下がっていましたが、60%台にまで下がるのはよっぽど体調が悪い時だけでした。それが昨年から徐々に低酸素が進行し、ここ最近は酸素(3L/分)を24時間つけて、安静時に80%、動くと70%を下回り、自宅で階段を昇った直後は60%を下回るなんてことが普通でした。

この数字は一般的にはかなり低い数字です。私は経験したことがありません。もしも私のサチュレーションがここまで下がったら、きっと失神していると病院で言われたことがあります。娘は小さい頃からサチュレーションが低い状態で育ってきているので体が慣れているそうです。そうは言っても今は娘でもしんどいレベルのサチュレーションなので、就学相談を経て肢体不自由の特別支援級へと進学が決まった後も、サチュレーションについては少し問題になりました。

都立の特別支援学校には看護師さんが常駐しているそうですが、区立の特別支援学級のある中学校には看護師さんはいません。万が一、学校で救急車を呼ばなければならない事態があった場合は、学校で作成されているマニュアルに沿って担任の先生と養護の先生が対応してくださることになっています。入学前に担任の先生、校長、副校長、養護教諭を交えて、そのマニュアルの確認がありました。そこには「チアノーゼがあったり、サチュレーションが90%をきった場合には救急車を呼ぶ。」と書かれてありました。常にチアノーゼの娘には当てはまらず、主治医に確認して独自のマニュアルを作成してもらう必要がありました。

娘の場合はサチュレーションが一時的に下がっても、安静にしていれば上がってきます。60%をきっただけでは焦らず、30分安静にしても60%をきっている場合に救急車を呼んでもらうということにしてもらいました。

それから中学校への行き帰りを送迎してくれるバスについても、酸素ボンベによる酸素吸入が医療的ケアということで問題になりました。送迎バスは区の教育委員会から民間の患者移送サービスの会社へ委託されているものだそうで、入学直前に「今まで医療的ケア児の乗車を許可したことがないので、少し検討する時間をください。」と言われ、一人乗車の許可をすぐにもらえませんでした。

そして入学式の前日に保護者の同乗を条件に乗車許可が下りました。本当は保護者は乗れないことになってるんだそうですが、医療的ケアが必要であるため保護者の同乗が必要だということでした。バスには既に酸素ボンベが保管されていて、スタッフの方々も実は扱いに慣れていらっしゃるようでしたが、区の教育委員会的には万が一のことがあった場合の責任が問われると困るという感じなのかもしれません。

娘にとってはメガネをかけるように酸素チューブをつけていて、酸素ボンベを開けたり閉めたり交換したり、その扱いも自分自身でできるのですが、”医療的ケア”だと警戒されると事がスムーズにいきません。。。

その後、主治医の意見書が得られれば一人乗車も条件をつけて許可してくれるということで、意見書が届くまで最初の2週間ほど私も行きと帰りとバスに同乗する期間がありましたが、最終的に一人乗車が認められました。

条件は「乗車する前は安静に過ごし、乗車時に安全確認としてパルスオキシメーターによる酸素飽和度の測定をして、60%を下回っている場合は学校を休ませるなどの対応をする。下校時も同じように測定し、60%を下回っている場合は保護者が迎えに行く。」という内容になりました。

⬆写真は娘のパルスオキシメーターです。小さな巾着に入れ、学校へ行く時には必ず酸素ボンベケースのポケットに携帯させています。

朝の支度でバタバタしていると簡単に60%を下回るので、最初の頃は少しドキドキしていましたが、今ではスタッフの方々も学校の先生方も娘のサチュレーションがどのくらいかということに慣れてくださり、たとえバスに乗り込んだ時に60%を下回っていても、じっと座っていればじわじわ上がってくるので、上がって来るのを待って出発してくださいます。

サチュレーションがそんな低い状態が続いていたわけですが、今回のカテーテル治療を受けた二日後、退院直前のモニターを観察していると、着替える時に酸素を外しましたが80%をキープしておりました。え!?あら!?良い感じかも!?着替えるのに立ったり動いたりしても下がり幅がそんなに大きくないような。。。

娘に「楽になったような実感はある?」と聞いてみると、「うん、、、何か良い感じかも!」と笑顔で答えました。自宅に戻って時々サチュレーションを測ってみると、いつもより若干上がってるように思います。劇的ではありませんが、でも低くない数字が続いています。月曜日からまた送迎バスに乗って中学校へ登校しますから、サチュレーションを測定するのがちょっと楽しみです。「しんどい。しんどい。」と言っていたのが少しでも楽になってると良いなぁと期待しています。今日も読んでいただき、ありがとうございました。

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