病児の体調の変化に気付くコツ

手芸が趣味の三姉妹の母Imoanです。長女は心臓病-両大血管右室起始症(DORV)と肺疾患-先天性嚢胞状腺腫様肺奇形(CCAM)の二つの病気を併せ持って生まれきました。昨日のブログでは、長女の歌声が元気かどうかのバロメーターになっていると書きましたが、今日は娘の体調を判断する時に気をつけていることについて書いていこうと思います。

長女は普段じっとしていると血中の酸素濃度が80%前後で夜だけ酸素を吸入しています。ちなみに健康な人はほぼ100%です。低い血中の酸素濃度は体調を崩せばさらに下がり、酷い時には60%台にまで下がります。酸素濃度が下がれば顔色や唇、指先が青紫になるチアノーゼの症状が出てくるので、主治医からは体調を崩した時にはいつも顔色を見て判断するようにと言われています。そうは言っても顔色が明らかに青くておかしい時以外はなかなか判断が難しいのが正直なところです。

心臓病の友達のお母さんの中には気になった時にいつでも血中の酸素濃度を測れるように自宅にパルスオキシメーターという測定器を用意している方がいらっしゃいます。我が家も何度か購入を検討したことがありますが、主治医に相談すると数字ばかりを気にするようになると良くないから必要ないでしょうと言われて断念しました。しかし娘の周辺では小学校の養護の先生が保健室用に小児用のパルスオキシメーターを購入してくれたり、近所の診療所の先生もパルスオキシメーターを置いてくれたりして、大学病院へ行くほどではないけど気になる症状がある時には頼りにしています。顔色では判断が難しい時にはこういった機械による血中の酸素濃度の値を判断材料にしています。

他には、体調が悪化していると動きが鈍くなって横になりたがったり、病院へ向かうために少し歩かせようとすると物凄く時間がかかったりします。切除した方の左肺は度々肺炎を繰り返していて、そういう時は呼吸が浅くいつもより苦しそうにしていたり、喘息の発作を起こして痰が絡んだような喘鳴が聞こえてきます。発熱や嘔吐、下痢などの症状がない時でも、このような症状が当てはまる場合は出来るだけ早く大学病院へ連れて行くようにしています。

また大きくなってくると本人も症状に敏感になり、自ら体調不良を訴えてくる時もあります。その逆で入院するのを恐れて具合が悪いのを隠そうと平気なふりをし、結果的に悪化させて入院になったこともありました。また医師の問診に本人が正しく答えられていない時もあります。徐々に本人が答えられるようになるのが一番ですが、まだまだ娘をよく観察して体調の変化に気付いてあげることが大事だと感じます。

しかしすぐに気が付けば良いのですが、後々になって、あの時はこうだったんだと気付くこともよくあります。

例えば昨日のブログでも少し触れましたが、長女は3歳になって心臓のグレン手術という手術を受けるまでほとんど声を出さず、「ママ」以外の言葉を発しませんでした。その代わりに勝手に本人が作ったベビーサインのような身ぶり手振りで私とコミュニケーションをとっていました。発達の医師はそれでコミュニケーションがとれているならそのうち話し始めるだろうと診断してくれていました。しかし義母からは私がその身ぶり手振りで理解してあげるから喋らないんだと責められました。

それが心臓の大きな手術を受けて落ち着いてきた頃から少しずつ声を出すようになり、泣き声も大きくなり、やっと喋り始めました。そこでようやく、それまでは声に出すのもしんどくて喋れなかったんだ…ということに主治医も私達両親も心臓病の保育グループの先生方も義理の母もみんなが気付いたのでした。

そういう経験から「この子はなんで○○なのかな?」と思う時には何か原因があるかもしれないと観察したり過去を振り返ってみるようにしています。そうすると医師でも気付かなかったことに気付くこともあるんです。

病気に限らず、妹達二人についても同じですね。子供の様子をよく見て変化に気付いてあげることはとても大切なことかなと思っています。

皆さんもお子さんのことで「なんで?」と感じた時は、その原因を考えてみたり、前にもこんなことなかったかな?と思い返してみると何か解決に繋がるヒントが見えてくるかもしれません。そのヒントがすぐに見つかるわけではないかもしれませんが、何かいつもと違う時は観察と振り返りが大事だと思います。

今日も読んでいただきありがとうございました。