普通級か特別支援級か迷ったら読んで欲しい長女の場合6:二度目の発達検査

手芸が趣味の三姉妹の母Imoanです。今日は担任の先生から出来ない出来ないと言われ続けた2~3年生の頃を振り返ります。

長女(小5)は心臓病と肺疾患による障害と発達の遅れがあります。小学校は地域の公立小学校の普通級へ通っています。入学前は就学相談を受けました。その一年前に受けた発達検査(田中ビネー検査)の結果はグレーゾーンとかボーダーラインと言われているレベルで、就学相談の時にその点が少し危惧されました。しかし本人の面談等の様子と併せて普通級と判断され、学区で決められていた小学校へ入学しました。

病気の障害もあって発達の遅れもあるので、普通級では当然周りのお子さん達と比べてしまうと劣っていることばかりです。2~3年生の担任だった先生には面談の度に出来ないことばかりを指摘されました。学習面から生活面に至る色々なことに対してでした。それに対して具体的な対処法は先生から聞けず、先生にとっては娘が非常に手のかかる生徒だということがよく伝わってきました。家庭でも三姉妹の中で一番手がかかるのが長女なので、先生の言いたいことはわかります。

ただ本人だけを見ると、よく頑張ってるのです。生きるか死ぬかの状態で生まれてきて、乳幼児期には手術やカテーテル治療を繰り返し、3歳でグレン手術という心臓の手術を受けてから現在の体の状態になりました。健康な妹達二人とは全く異なる乳幼児期を過ごしています。

心臓病の主治医の先生に相談すると「この子の人生は3歳から始まったんだから、周りが7~8年かけてやってることをこの子は4~5年で追いつこうとしてるわけだ。どっちが偉い?私はこの子が偉いと思うよ。頑張ってるじゃない。」と、いつでも主治医の先生は誉めてもくれるし応援してくれます。

私も長女のことは認めてあげたいのですが、担任の先生から出来ない出来ないと言われていることをすぐに出来るようにする方法を知りません。もし小学校で厄介者と思われているのなら、それは娘にとって良い状況ではないと思いました。

2年生の時は前の前のブログにも書きました通り、副校長先生が面談に加わり、理解を示してくれました。学習面で頑張り始めた所だったので、せっかく本人がやる気になっているのなら、もう少し様子を見ていきましょうよとなりました。

2年生から3年生に進級する頃、また担任の先生から出来ない出来ないと言われて普通級から支援級へ移らなければならない時なのかと悩んだ時期がありました。

そこで一年生の時に行った区の教育相談室という所へ再び行って相談してみました。そこで結果によっては支援級へ転学することも視野に入れて発達検査(田中ビネー検査)を受けました。

結果は入学前の幼稚園の時に受けたものと変わらない数字でした。グレーゾーンとかボーダーラインと言われているレベルで発達の遅れが続いていました。心臓の主治医が言っていた台詞を思い出しますが、周りが7~8年かけてやっていることを4~5年では追いつかなくて遅れたままきているというような数字で、主人も私も納得するものでした。

普通級か支援級かどちらを選んでも正解でも不正解でもないということで、教育相談室の臨床心理士の方からは、本人が学校を辛いと感じ始めたらその時が転学のタイミングではないかとアドバイスをもらいました。学校へ行くことを嫌がるようになればそれがサインだと思って様子を見たらどうか、とのことでした。

また赤ちゃんの頃から頼りにしている小児神経が専門の発達の医師からは、小学校入学前から次のようなことを言われていました。普通は小学校卒業までに6年間で達成させる目標があるけれど、長女の場合は小学校の6年間で4年生までの内容を習得することを目標に設定できればベストで、それができれば将来社会に出て仕事をすることもきっとできるとのことでした。

教育相談室でもそれと同じように学校では目標を下げてもらうことを提案され、発達検査の結果とそのアドバイスを文書にして担任の先生に報告できる形にしてくれました。

入学前と変わらない結果なので、結局は全て入学する前にも校長先生や当時の副校長先生と養護教諭の先生にも伝えていた内容と同じでしたが、入学後の担任の先生方にその情報は共有されていなかったようです。担任の先生に改めて理解してもらう良い機会になりました。

担任の先生からの話だけだと出来ない出来ないばかりを言われて気が滅入ってしまいますが、本人は至ってそれなりに楽しそうに学校へ通っていました。授業参観へ行くと積極的に手を挙げていましたし、行事にも前向きに参加していて校長先生からもよく声をかけられました。娘本人だけを見ていると確実に成長していました。

3年生の夏休みにあった面談では副担任の先生が同席してくれて、出来ない出来ないばかりを言う担任の先生の横で娘の良い面も伝えてくださいました。その副担任の先生は一年生の時に隣のクラスの担任の先生で、その後も図工の先生としてずっと関わりのある先生でした。

帰り際にその先生が励ましてくれました。「悩むこともあるかもしれませんが、心臓病の二人(同級生にもう一人心臓病のお友達がいます。)がいることでクラスのみんなが考えを深める良いきっかけになってるということもあるんです。だから無理に頑張らせることもないですし、このままこの学校を卒業するで良いですよね?学校はそのつもりでいますから。」と言ってくださいました。とてもありがたかったです。

学校へ付き添いなどで他のお母さん方よりも少し多く出向いていると、先生方にも顔を覚えてもらい、この副担任の先生のように声をかけてくださる先生がその時々で現れます。

ちょっとしたエピソードでも長女の学校の様子を知ることができて、また気にかけてくださっている先生がいるということも知り、嬉しくなります。

3年生から4年生に進級する頃、担任の先生の提案で校長先生や副校長先生、養護の先生、算数の少人数クラスの先生方との面談がありました。長女のことを改めて先生方に知ってもらい、どの先生が担任になっても引き継がれるようにという考えが担任の先生にあったのだろうと思います。

先生方を前に緊張しましたが、娘の病気や発達について担任の先生に伝えてきたことを改めて伝えました。また娘の様子から入学したこの小学校をみんなと一緒に卒業させたいことと、中学校へ進学する時にまた就学相談を受けるつもりでいることも伝えました。

それぞれの先生方からも娘について学校での様子を教えてもらったり、他の児童も同じようなものだからと励まされたり、とても前向きな気持ちになれました。そして4年生進級に向けて先生方に一緒に考えてもらってありがたかったです。

出来ない出来ないと言われて私にとっては苦手な先生でしたが、娘は厳しく指導されたお陰で4年生で違う先生が担任になってもスムーズに過ごすことができました。そして5年生では再び、今度は隣のクラスの担任として、また学年主任としてお世話になっています。長女のクラスの担任の先生と連携して提案などもしてくれるようになりました。何だかんだ言って娘のことを一番よく知る先生になってくれていて感謝しています。

入学してから小学校で積み重ねてきたことは全て無駄じゃないのだなぁと感じます。今日も読んでいただきありがとうございました。