手芸が趣味の三姉妹の母Imoanです。今日はハイリスク妊婦だった妊娠生活を前向きなものにしてくれた主治医の先生とのエピーソードを振り返っていきます。
信頼できなくなった主治医から新たに交代してもらった主治医の先生からは精神面で大きな影響を受けました。その主治医の先生から聞いた話です。まだ見えない赤ちゃんに病気や奇形、障害が見つかった親は、膨らむ不安からお腹の中の赤ちゃんをモンスターのように想像してしまうことがよくあるそうです。これをモンスターイメージといいます。私は胎動によりお腹の中で生きている赤ちゃんを実感することができていましたが、それができない夫にはそんな現象が起こっていて、病気が二つも判明した妊娠8か月から9か月の妊娠後期に「妊娠を今すぐ止めさせたい。」と言い始めました。
お腹の中の赤ちゃんは生まれてきたらすぐに手術など何らかの治療が絶対に必要なことが予想されていたので、そうした時に主人が赤ちゃんの治療を拒否してしまったらどうしよう・・・と、私はそのことだけが心配で気が休まりませんでした。そんな時に主治医の先生がダンボの話をしてくれました。
ダンボの耳は、ほかの象よりも大きな耳をしています。
だからほかの象のお母さんはダンボの耳を見てびっくりしました。
でもダンボのお母さんは、ダンボの耳を「なんてかわいいんでしょう 」と言って、その大きな耳をおくるみにして、大事に大事に育てました。
生まれてきたわが子を見れば、親はみんなかわいいって思うものなんですよ。だから心配しなくてもご主人はきっと大丈夫ですよ。
新しく出会った主治医の先生はそう言って励ましてくれました。本当に優しい先生で、少しでも夫の気持ちが前向きになればと、超音波検診の度にお腹の中の赤ちゃんの顔をじっくりゆっくり見せてくれたり、時には当時最先端だった病棟の4D超音波でも見せてくれたり、
私達の気持ちが前を向けるようにとてもよくしてくださいました。
担当の看護士さんにも精神面で大変支えてもらい、そのお陰で、私たちは二人で同じ気持ちで出産を迎えることができました。
臨月になり、残念ながら私はその主治医の先生の薦めで別の大学病院へ転院することになります。先天性嚢胞状腺腫様肺奇形(CCAM)については、超音波検査とMRI検査で嚢胞状の腫瘍が小さくなったのか、なくなったのか、隠れているのか判断できない状態で、最高の場合と最悪の場合の両方が予測されました。両大血管右室起始症(DORV)については生まれて早い時期に手術が必要になることが予測されました。肺のスペシャリストと言われる先生がいて、小児の心臓手術においてゴッドハンドを持つと言われている先生が執刀する大学病院を紹介されて移りました。それが現在も長女が通う病院です。ここでまた新たに私たち夫婦と長女は素晴らしい医師達と看護師さん達に出会い、今も支えてもらっています。
妊娠中に信頼できる主治医に診てもらえたこと、そして今も信頼できる主治医に娘を診てもらっていることは、とてもラッキーだと感じています。病気と向き合っている方皆様に信頼できる主治医が見つかりますことを願っています。
次のブログでは、いよいよ臨月になり長女の出産までの話に進みたいと思っています。読んでいただきありがとうございました。