自分の病気を知る。みんなに知ってもらいたい。

このブログをご訪問くださりありがとうございます。手芸が趣味の三姉妹の母Imoanです。長女(小6)のカテーテル入院が近づいてきました。といってもまだ2週間弱先ですが、長女はそわそわ、次女(小2)と三女(年長)は「え~、また留守番~?やだ~。」とボヤく毎日です。

前回カテーテル検査を受けたのは3年生の時でした。その時のことはしっかり覚えていて、「寝てる間に終わるんだよね。でも終わった後が辛いのよ。足に重たいもの置かれて動けないし、足の付け根が痒くなる。ごはんも食べられなくなるよね?やだなぁ。でもどうせなら早くして欲しい~!!」と言いますが、最後に行きつく台詞はいつも「私、何でカテーテルしないといけないんだっけ!?」です。

長女は先天性の心疾患(両大血管右室起始症 DORV)と肺疾患(先天性嚢胞状腺腫様肺奇形 CCAM)を併せ持って生まれてきました。赤ちゃんの時から手術やカテーテル治療を繰り返してきていますが、本人は「心臓病がある。肺も普通じゃない。」という情報しか知りませんでした。

そこで話は夏休みまでさかのぼりますが、宿題のワークを解かせていると理科のページに心臓や肺に関する問題が出てきたので、これはチャンス!!と夏休みの自由研究のテーマを自分の心臓と肺の病気と決めて勉強させてみました。

健康な人の心臓と肺と、長女の心臓と肺を絵に描いて比較しただけの簡単なものです。今までに主治医から何度も絵で説明してもらったことがあるので、それを思い出しながらまずは私がお手本を描いて、長女にはそれをトレースさせました。

写し描きしながら「何これ!?怖い~‼」と言っていましたが、どうして周りの人よりも酸素濃度が低いのか、どうして周りの人よりもしんどいのか、何となくわかったようです。私も今度のカテーテルに向けて、良い復習になりました。

その自由研究がこちらです⬇

タイトル:私の病気

目的:自分の体のことを知るために心臓と肺について調べることにしました。

〈健康な人の心臓と肺〉

肺で酸素を含んだ新鮮な血液(赤色)は左心室へ流れ、左心室は全身に新鮮な血液(赤色)を送るポンプの働きをします。全身から返ってくる二酸化炭素を多く含んだ血液(青色)は肺動脈を通って肺に戻ります。

〈私の心臓と肺〉

⚪先天性嚢胞性腺腫様肺奇形;生まれる前に左肺の3分の2が腫瘍になっていました。生まれた日に腫瘍を切り取る手術を受けました。

⚪両大血管右室起始症;複雑な心臓の形をしているため、酸素を含んだ新鮮な血液(赤色)と全身から返ってくる二酸化炭素を多く含んだ血液(青色)が混ざってしまいます。

※黄色い部分は小さい頃に手術を受けたところです。

私の症状:低酸素血症(チアノーゼ)現在体の中の酸素濃度が健康な人の75%くらいです。そのため、力が弱く疲れやすいです。

〈感想〉自分は人と同じ体じゃないことがわかりました。肺と心臓は大事な臓器だと思いました。

参考にしたHP…肺高血圧とはwww.pah-support.jp/about/pah.php

授業で発表する際には「見所は、私の体をみんなに知って欲しいです。」とのことでした。

長女の希望通りクラスの皆さんにも、保護者の皆さんにも知ってもらいました。感想もいただき、励みになりました。

長女の場合は左心室が小さく、二つの心室を隔てる壁の穴が塞がらないようにステントを留置しています。その穴から大動脈までの距離もあるため、修復手術は不可能と言われています。

今度のカテーテルでは、赤ちゃん時代に肺の血圧を下げるために肺動脈を縛った部分を少しでも広がるようにすることと検査を予定しています。場合によっては今後その縛った肺動脈を人工血管に置き換える手術が必要かもしれません。と言っても簡単なことではないそうです。

先日、家庭科の授業で調理実習のためのメニュー作りをしたそうですが、調理実習の日程がちょうど入院する時期と重なっていて、班のお友だちには入院で参加できないことを自分で伝えたそうです。するとお友達が家庭科の先生にそのことを話してくれたそうで、急遽、日程を入院前に変更してくださいました。

自分で自分の病気を知る。人に伝える。どうしても人に頼らないといけない場面がこれからも出てくると思うので、少しずつ少しずつ自分の力で周囲に理解を得ながらそれが出来ると良いなと思います。

小学校の廊下では、まだ下級生達からの視線が気になることがあります。知り合いのお子さんだったりすると酸素のことを「そのチューブは何?」とか「なんでそれつけてるの?」と質問してくれるので答えられるのですが、ただガン見されるいうのはあまり気持ちの良いものではありません。長女も平気な顔をして本当は嫌だそうです。

その気持ちを担任の先生に長女から伝えられれば、学校で下級生達にも知ってもらえるチャンスを作ってもらえるかもしれませんが、「お母さんから先生に話して~。」なんて言っているうちは、アカンです。

私から言うのは簡単ですが、長女の担任は長女からそういう悩み事、気持ちを言ってくれるのを待っています。少しずつ少しずつ、ですかね。今日も読んでいただきありがとうございました。