酸素をつけた娘が小学校の階段を克服するために。

いつも応援をありがとうございます。手芸が趣味の三姉妹の母Imoanです。長女(小6)は今年の夏から小学校で酸素を携帯するようになりました。酸素の会社が貸し出してくれている酸素ボンベ専用キャリーは外見も素敵で、コロコロ転がせて重たい思いをしなくて済むのが非常に便利です。↓

しかし残念ながら小柄な娘がいざ小学校の中で使ってみると、小回りがきかなくて教室の中の机やイスの足にガツッガツッとタイヤを引っ掛けたり、廊下では後ろを歩く人の足元にぶつけそうになったり、ちょっと立ち止まるとたちまち皆さんの障害物になってしまったり、意外と使い勝手がよろしくありませんでした。

一番大変なのは階段です。娘達の通う小学校には給食のワゴンを乗せるためだけの、人が乗ることができないエレベーターしかなく、全くバリアフリーではありません。その上6年生の教室は3階です。階段ではキャリーを当然転がせることができなくて、ただの重たい荷物になってしまうのです。

そんなわけで、二学期は娘のリクエストに応えて、ひょいと背負えるリュックを用意しました。幼児用のリュック二つを上下にくっつけてリメイクしました。↓

平らな所ではズルズルと引きずれるように底にはフローリングで滑りやすいフエルトを縫い付けてあります。ボンベを入れた重さは教科書を入れたランドセルよりは軽く、キャリーを持ち上げて階段の昇り降りをするよりは良さそうでした。

しかし、やっぱり、背負っても引きずっても、「重たいものは重た~い!階段、無理!」というのが娘の本音でした。

「重たいから教室を離れる時は酸素を外そうかな?」なんてことまで言い出しましたが、血中の酸素飽和度は酸素をつけて安静にしていれば80%前後を保てているようですが、労作時は急激に下がり、階段を昇る時は70%もありません。酸素を外せばもっと下がります。その方が無理することになりゃしまへんか?

今は出来る限り長女が学校へ行っている間、私も学校のPTAの小部屋で待機をしていて、教室を移動する時だけ娘の前に現れて酸素の持ち運びを手伝っています。三女の幼稚園の用事と重なってどうしても手伝えない時は、副校長先生が自分を呼んでくれてもかまわないと担任の先生に言ってくださいました。しかし実際にわざわざそのためだけに担任の先生が副校長先生を呼ぶことはありません。誰か同級生が手伝ってくれる時もありますが、大抵は自分で背負って一人トボトボ大幅に遅れて教室を目指すことになります。

この酸素をつけての移動を何とかもう少し楽にすることは出来ないものかと、そんなことばかり考えていた時、ネットでぴったりなものを見つけました!階段の段差を転がせられる3つのタイヤがついたキャリーカートです!

↑届いたものを組み立ててみましたら、実物はデッカーい!ちょうど連休だったので家の中で長女に試運転させてみると、本人はかなり気に入って酸素ボンベの他にバッグや小物もあれこれ入れて、廊下でスイスイ―、階段でガタンガタン、息はハァハァ、転がす練習をしていましたが、これはちょっと便利だけどスーパーのお買い物カートか高齢者の歩行器のようです。学校で使うにしては大きすぎました。。。

ただこのキャリーカートを喜んで押す娘の姿が大きなヒントになり、元々借りていた酸素ボンベキャリーにDIYで手を加えて、酸素ボンベカートとして使わせてみることにしました。↓

ホームセンターで手に入れた小さな板にタイヤを二つネジで留め、それをキャリーのストッパー部分にマジックテープで固定し、4輪カートにリメイクです👍

こうすれば前に押せて、小回りもきき、元々のタイヤが大きかったので、階段の段差も強引に転がして昇り降りができるようになりました。

保健室の前をスイスイ―っと通りかかった時は養護の先生から「良いですね~!」と笑いながら褒められました。

ということで、そろそろ学校から離れて自宅へ戻っても良いか担任の先生に確認してみましたら、「私一人では決められないので管理職に確認してみます。」とのことでした。副校長先生からは何かあれば担任に相談をするように言われていますが、相談しても担任の先生はいつもこの調子です。

そして結局、「私が見たところ、まだ階段を昇る時の動きがぎこちなく時間がかかるので、しばらくはお母さんに付き添ってもらいながら本人に練習をさせてください。スムーズに階段を昇れるようになったら帰ってもらって結構です。」とのことでした。バリアフリーならこんな苦労しなくて済むのに、こんな状況でも練習しろと言うんだなぁ、と何だか残念に思いました。

娘の学校での自立を目指してあれやこれや試す私の姿なんて、この担任の先生から見たらアホみたいに見えるのかもしれませんね。鼻で笑われているような気がします。

同じ日、二年生の教室の近くの階段で、足を骨折してギプスをつけた松葉杖の男の子が、担任の先生に脇をかかえてもらって援助されながらゆっくりゆっくり昇る姿を見かけました。その横には男の子の荷物を持って見守る学校包括支援員の方の姿もありました。心の底から「良いなぁ~~~」と羨ましく思いました。担任が違うと、こうも対応が違うものかと愕然としました。

そして今日の出来事です。私がそそっかしくて理科室から教室へ戻る時間に向かったつもりが早めに授業が終わったようで、もう既に理科室が空っぽになっていました。一人で大丈夫だったかなと後で聞くと、隣りのクラスの担任の先生(昨年は娘の担任)がたまたま図工室から教室へ戻る時間と重なったそうで、階段を昇っている所に後ろからやってきて娘の酸素ボンベを持ってくれたそうです。

きっと娘が酸素ボンベカートを一段一段上げている姿がとても大変そうに見えたんだと思います。事実大変なんですよ。さすがI先生!!去年すごく良い担任の先生でした。「I先生はやっぱり優しいよね!持ってもらったから助かった♪」と喜んでいました。

世の中の学校の先生がみな思いやりのある優しい先生だと良いなぁと思います。うちの娘は自分でも何とか頑張れますが、階段を昇る時だけ酸素を持ってもらえたら物凄く助かります。それだけでかかる時間も変わるでしょう。校内には包括支援員さんも担任を持っていない先生方もいて、副校長先生だって必要な時は自分に声をかけてと担任に言ってくれたのに、担任は何も対応してくれません。ただ娘が教室に遅れて入ってきても怒らないってだけです。娘の担任の先生の対応は、それだけです。

娘は世の中厳しい~!っていう現実を小学校最後のこの一年間で存分に味わっているかもしれません。それも人生では必要なことなのでしょうか。。。6年生じゃなかったらさっさと転学を考えています。運が悪かった💧

私にできることは使う道具を工夫して少しでも娘の残りの小学校生活の不便を軽くすることです。まだまだ改良していきますよ~!!今日も読んでいただきありがとうございました。

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