酸素をつけて卒業式🌸

いつも応援をありがとうございます。手芸が趣味の三姉妹の母Imoanです。今週の月曜日に長女が小学校を卒業しました🌸

さかのぼること卒業式の3週間前、こんなことがありました。娘を3時間目から送っていった後に担任の先生から「卒業式の練習がそろそろ始まるんですけど、その前に酸素についてお母さんに確認させてください。卒業証書授与の時に壇上へ上がるんですが、酸素を外しても良いですか?」と聞かれたのです。そんなこと聞かれるとは寝耳に水で、「ええ~!?」とビックリしました。

酸素を外して舞台の上に上がるなんて・・・二学期の学芸会での光景がよみがえってきます。あの時、45分間も酸素をつけずに劇に参加して、舞台の上で頭ボーッとして真っ白になったと本人が言っていました。ただでさえ緊張する卒業式で、また頭真っ白の状態にさせるなんて絶対にさせたくない!!私が持ってでも良いから酸素をつけさせて欲しい!

「血中の酸素飽和度が安静にしていても低いですし、歩いたり階段を昇ったりするとかなり下がるので、酸素はつけさせたいです。」と即答しました。すると先生はちょっと困った顔をして、「壇上に上がる時にTちゃんが酸素を自分で持ち上げるのは大変ですよね?私は名前を読み上げないといけないので手伝ってあげられないんです。それにTちゃんが前に卒業式で酸素をつけるのが嫌だって言ってたと思うので、やっぱり一生に一度のことですし、本人の希望を一番大事にしてあげたいと思ってます。Tちゃんにも確認させてください。」と言われてしまいました。

確かに「卒業式で酸素をつけるのは嫌だ」って随分前に言っていたことはあります。でもそれは酸素をつけて間もない頃の話で、学芸会でしんどい思いをしてからは、その後の音楽発表会でも合唱団の卒団コンサートでも酸素をつけて舞台に立ちました。今さら酸素を外して壇上に上がりたいなんて、きっと言わないと思います。

二月にカテーテル治療も受けたけれど、酸素を外せるほど血中の酸素飽和度は改善されていません。酸素を外したらすぐに状態が悪化してしまうのかと言えば、そんなことはないのでしょうが、うちの娘がどうして酸素をつけて学校に来ているのか、先生に理解してもらえていなかったのかな。。。と思うととても残念な気持ちになりました。

その日の帰り道に娘に聞いてみました。「今日先生から卒業式のことで聞かれたんだけどね、酸素を外して良いですかって。先生はTが卒業式で酸素を外したいんじゃないかって思ってるみたいなんだけど、お母さんは学芸会で大変そうだったから酸素は必要だと思っているのよ。でもTの本当の気持ちは外したい?」と。すると「え!?酸素?つけちゃダメなの?もう~、酸素面倒だから卒業式は出なくて良い!出たくない!」とちょっと投げやりな感じで答えました。「先生はTに直接確認したいって言ってたから今度聞かれると思うよ。酸素つけたいって言えるかな?」と聞くと、「え~!言えな~い。そんなのママが言って!!」と言われてしまいました。そしてただでさえ学校に後ろ向きになっていたところなのに、その日から更に学校へ行くのにものすごく勇気がいるようなしんどい調子になってしまいました。

たまたまそんな時、校長先生から合唱団のことで頼まれごとをしていたので、校長室へお邪魔したついでに卒業式で酸素をつけさせたいことを相談してみました。すると「車椅子の生徒に卒業式だからって車椅子を降りろだなんて言わないでしょう?Tちゃんの酸素もそれと同じだから当然酸素をつけてて良いんですよ。きっと担任はTちゃんの気持ちを尊重したいって思ったんだと思います。どんな方法が良いかは学校で考えますから、決まったらこんな感じでどうでしょう?ってこちらからお母さんに確認させてください。大丈夫ですよ。安心してください。」と笑顔で答えてくださいました。

その後、一応担任の先生にも再度酸素をつけて参加させて欲しいということを伝えましたが、やっぱり先生は納得がいかないようでした。そして結局、その数日後、娘がスクールカウンセラーの先生と過ごしている時間に先生がやって来て「Tちゃんは卒業式で酸素どうしたい?」と聞いてきたそうです。カウンセラーの先生から聞いた話では、声が出るまでに時間がかかったけれど、「なるべく酸素をつけたいです。」とちゃんと言えたそうです。

それから二週間、出来るだけクラスの活動や卒業式の練習に参加して、みんなと頑張りました。

そうして迎えた卒業式の本番🌸

心配していた卒業証書授与での酸素ボンベは、支援員の先生が壇上に上げる時と降ろす時に舞台下からひょいっと手伝ってくださいました。前の週に「卒業式当日は出来る限りのことをしたいと思っていますので!」と言っていただき、娘も安心して本番に臨めました。支援員の先生がそばにいてくださって、娘はどんなに心強かったことか。心から感謝しています。

修了証書を受け取った後は片手に持って片手で酸素を転がすのは大変じゃないかと、練習の時点で支援員の先生が酸素カートに証書を挟める隙間があることに気がついてくださいました。本番も壇上を降りたら支援員の先生が証書を酸素カートに挟んでくれて、カートを両手で押して、みんなは少し遠回りして席に戻りますが、娘はショートカットコースで席に戻らせてもらいました。

退場する時も同じく証書をカートに挟んで両手で押すはずでしたが、当日は先生方の心配をよそに、本人は証書を脇に抱えて片手でカートを押して退場していきました。

本人曰く、「ウフフ、持ってみたかったの♪」だそうです(笑)

笑顔でいっぱい記念写真も撮りました。

夕方からの謝恩会にも参加して、みんなとのお別れの時間を過ごしました。沢山の先生方にお世話になったので、個人的にプラパンで作ったしおりを先生方にプレゼントしました。いつも良くしてくれた同級生やお母さん方にも感謝です。

6年間のうち3年間もお世話になった担任の先生にも、手作りのしおりと親子でお礼の言葉を伝えました。色々苦しいこともあったけれど、最後は笑顔でお別れです。最後の一年は特に大変でしたけれど、この小学校へ通わせたことに悔いはありません。

6年間、娘もよく頑張りました!!次はまた新しい場所でチャレンジです!!

今日も読んでいただきありがとうございました。

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